研究課題/領域番号 |
16K02313
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
松島 朝秀 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (60533594)
|
研究分担者 |
野角 孝一 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 講師 (50611084)
荒井 経 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 教授 (60361739)
高林 弘実 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 准教授 (70443900)
|
研究協力者 |
金城 正紀
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 絵金 / 芝居絵屏風 / 土佐 / 神社祭礼 / 民衆 / 科学的分析 / 雨乞い / 自然災害 / 祭礼 / 民俗 / 文化財 / 部落 / 民俗学 / 地域文化 / 絵画 |
研究成果の概要 |
大衆芸術である絵金の「絵画」を、単なる日本近代絵画の一例としてではなく、美術的評価と地域社会における役割を一度切り離して研究し、再び重ね合わせて考察しなければ理解できないと考えた。芝居絵屏風の役割について検証するとき、神社祭礼の歴史を改めて考察すると、明治期の神社合祀によって、祭儀の画一化とともに民衆と結びついた土着の信仰形態が大きく解体した歴史がある。しかし、幕末明治に登場した、異端又は反体制的と言われた絵金の芝居絵屏風を用いた土佐の祭礼は、明治以降、近代化されていく社会に抵抗する土佐民衆の思いが、信仰の場である神社を通して形として表れたものであると考察できる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、絵画作品の色材や支持体を特定する科学的調査と、作品を用いる祭礼の歴史や状況の民俗学的調査を合わせ、文化継承の原動を学際的に研究する研究手法に特色がある。絵画の物質的・表現的特性の見地から現象としての祭礼を研究し、絵画の役割を解き明かす研究である。異端又は反体制的と言われた絵金の芝居絵屏風を用いた土佐の祭礼が、明治以降、世相に影響され新たな芸術を受け入れ伝承して来た理由とすれば、「大衆の文化創造」の原動に及ぶ研究結果が得られると予想する。この結果は、日本の近代史を地方から再認識することにつながり、新たな日本大衆芸術の理解に新たに貢献すると考える。
|