研究課題/領域番号 |
16K02336
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
三浦 裕子 武蔵野大学, 文学部, 教授 (30646287)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 能・狂言 / 能楽 / 太鼓 / 中世芸能 / 伝統芸能 / 囃子 / 能 / 狂言 / 伝授 / 免状 / 芸能 / 近代 / 家元 |
研究成果の概要 |
『入門者摘録』(全2冊)は能楽囃子太鼓方観世家が所蔵する資料で、今までまったく知られていなかったものである。本研究は、第一に、この資料が、文化6年(1809)11月から昭和21年(1946)5月迄の約140年間、太鼓方観世家に入門した1114名に関する情報(姓名・家系・紹介者・入門日・伝授曲など)の記録であることを明らかにした。第二に、この資料を用いて、太鼓方観世流の19世紀から20世紀半ばまでの伝授と受容の諸相を調査した。また、明治維新により衰微した能楽界で、太鼓方観世流が活躍の場を広げた経緯を追究し近代能楽史の一端を解明した。なお、本研究は初代梅若実資料研究会が共同で行ったものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、第一に、今までまったく知られていなかった『入門者摘録』(全2冊)(能楽囃子太鼓方観世家蔵)について、解読と翻刻を通じて、その資料的価値を明らかにしたことである。第二に、この資料を用いて、能楽囃子太鼓方観世家と弟子との間の伝授と受容の諸相について調査したこと、第三に、太鼓方観世流が明治期に活躍した経緯などの近代能楽史の一端を解明した点にある。 現在でも能楽ほかの伝統芸能の世界では伝授と受容に関する厳格な慣習が守られている。さまざまな事柄が激変した近代の能楽は、今日の能楽の根幹をなすものである。そのうちの伝授と受容について着目したところに本研究の社会的意義が認められる。
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