研究課題/領域番号 |
16K02356
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館 |
研究代表者 |
冨田 美香 独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館, 企画課, 主任研究員 (30330004)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 映画史 / アーカイブ / フィルム / 70ミリ映画 / 大型映画 / フィルムアーカイブ / 映画学 / 映画アーカイブ / 70ミリ映画 |
研究成果の概要 |
本研究はその目的を、日本ではほぼ実見不可能となってしまった70ミリ映画を対象に、その受容文化史を明らかにするとともに、70ミリ映画の上映および永続的な保存と再現を可能とするアーカイブの基礎を築き、媒体固有の芸術表現の再現を取り戻すことにおいた。 3年間の研究期間で、70ミリ映画館の分布状況に加え、日本人監督による劇場公開70ミリ映画作品とその現存状況を明らかにし、また、70ミリ映画の保存および上映に必要な機器・体制の整備、そして上映会の実施までを行うことができ、研究目的を概ね達成することができたといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
圧倒的な高精細映像を誇る70ミリフィルムは、現在でも映像の質にこだわるハリウッドの映画作家たちが好んで使う記録媒体であるが、日本では上映設備体制が失われ、映画作品のオリジナル表現を検証すること自体が不可能に陥っていた。本研究成果の意義は、第一に70ミリ映画を欧米と同等に受容できる映像文化状況を国内に形成しなおしたこと、第二に活動を通して国内外の映画研究・アーカイブの組織間連携を進めたこと、第三に黒澤明の『デルス・ウザーラ』など日本人監督による70ミリ作品を消滅の危機から救出し、最適な保存体制を構築したこと、そして70ミリ映画の芸術的特質や文化的意義を社会的に発信できたことにあるといえる。
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