研究課題/領域番号 |
16K02370
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 関西大学 (2020-2022) 尾道市立大学 (2016-2019) |
研究代表者 |
岸本 理恵 関西大学, 文学部, 教授 (10583221)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 書誌学 / 文献学 / 古典籍 / 藤原為家 / 書誌学・文献学 / 書写 / 兼輔集 / 国文学 / 写本 / 伊勢物語 |
研究実績の概要 |
本研究は、藤原為家の古典籍書写が単独でおこなうのみでなく、為家の監督のもと周辺の人々を動員しつつ集団で行なっていた実態とその意義を明らかにすることを目的としている。そのため、1点ずつの写本調査に基づいて分析することが不可欠である。今年度は新型コロナ感染症の感染拡大防止の蔓延防止措置がこれまでの年度に比べて緩和されたので、実見調査へ出向くことは可能となったのではあるが、準備および調整が不十分であり多くの調査を実施するには至らなかった。 前年度までの調査の実施に困難があった状況が続き、影印本などによる事前調査を進めるなかで見えてきたことは、為家監督書写本を認定していくことの難しさである。為家の書写活動は、俊成・定家から引き継いだものではあるが、為家の筆跡は俊成や定家の独特で特徴的な筆跡とは様相が異なっている。目立った特徴がないうえに、為家自筆とされる複数の資料間において、たやすく同筆と認めえないような写本が複数ある。そこで、江戸期の古筆鑑定ではなく現代の研究においても為家自筆と認められている箇所をもつ、『大和物語』『寛平御時后宮歌合』『七社百首』等を軸として為家筆部分について改めて整理を試み、為家監督書写本の定義やそこに含まれる写本や資料の範囲について再検討した。これは本研究の根幹に関わる大きな見直しではあるが、本研究をまとめていくに当たって重要なことであると考えている。ただし、具体的な成果を形にすることは出来なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
上記の「研究実績の概要」に述べたとおり、準備と調整の不足のため研究の遂行は捗らなかった。為家監督書写本の定義や範疇について根本的に見直し、今後の研究の方向性について再検討するとともに、改めて効率的な方針を検討している。
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今後の研究の推進方策 |
研究の進行速度を上げるべく、引き続きアルバイトを活用する。今年度再検討した為家監督書写本の範囲をもとに、これまで調査したものについても再整理しつつ、今後は調査をより多く実施し、前年度までの調査と合わせて、為家監督書写本についての知見をまとめていく予定である。
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