研究課題/領域番号 |
16K02402
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宇野田 尚哉 大阪大学, 文学研究科, 教授 (50324893)
|
研究分担者 |
竹内 栄美子 明治大学, 文学部, 専任教授 (00236415)
川口 隆行 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (30512579)
黒川 伊織 神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (50611638)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 山代巴 / 生活記録 / 被爆者運動 / 原爆に生きて / この世界の片隅で / 民話を生む人々 / 牧瀬菊枝 / 内田千寿子 / サークル / 文化運動 / 重家豊 / 戦後文化運動 / 農村女性文学 / 被爆体験 |
研究成果の概要 |
本研究は,キーパーソンとして,女性作家であると同時に農村における女性人権活動家でもあった山代巴に注目して,1950年代の文化運動についての研究をジェンダー化することを試みた。本研究では,「山代巴関係文書」やその関連資料の精査を通じて,農村女性の無名の書き手たちが山代巴とのやりとりのなかで表現者として立ち現れてくるさまを明らかにした。また,本研究では,山代巴は農村の女性運動においてだけでなく初期の被爆者運動においても重要な役割を果していること,山代の農村女性に対する態度と被爆者に対する態度には通低するものがあったことをも明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後日本の思想や運動は,基本的には都市に住む男性の知識人や活動家を中心に研究されてきた。近年資料復刻・実証研究の両面で大きな成果を挙げている戦後文化運動研究の場合も同様である。それに対し,本研究は,農村の女性という二重に周辺化された存在に,山代巴という研究史上必ずしも重視されてこなかった人物に視点を据えることで,光を当てた。そのようなかたちで戦後日本の民主主義の草の根的基盤のこれまで注目されていなかった部分に光をあてたという意味で,本研究は大きな学術的意義のみならず社会的意義も持つ。
|