研究課題/領域番号 |
16K02408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
菊池 庸介 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30515838)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 近世文学 / 実録 / 写本 / 近世実録 |
研究成果の概要 |
本研究においては、中山大納言物実録をはじめ、複数の実録群に属する新出資料や、実録群を形成するに至らない(大半は敵討ち物)単独の新出実録資料を発掘・紹介した。たとえばそのうちのひとつ『中山深秘録』については、中山大納言物実録群の中での位置づけをするとともに、叙述方法について、講談との関わりの強いことを明らかにした。このほか、広く読まれた『慶安太平記』(慶安事件物)に現れる森宗意軒を手がかりに、人物造型の特徴や、明治初期活字翻刻本への影響についても解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近世実録は、歴史的事実とは異なるような、伝説化した事件、あるいは事件の裏話的なものを多く含み、現在の情報の伝達の問題にも関わってくる題材である。その前提のもと、本研究の成果は、近世文学の中でも研究が遅れ、かつ近年にわかに注目を浴びている近世実録(実録体小説)には、どのような話があるのかを、新出資料の探索によってサンプルを増やし、また、実録はどのような叙述方法があるのかを分析することで、如上の前提への示唆を与え、実録研究を進展させることが出来た。また、サンプルの中には伝統芸能との関係が想定できるものもあり、双方の特徴の一面を明らかにすることもできた。
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