研究課題/領域番号 |
16K02410
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
新城 郁夫 琉球大学, 人文社会学部, 教授 (10284944)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 沖縄文学 / 言語意識 / 郷土 / 沖縄研究 / アメリカ / 沖縄思想史 / 社会運動 / 世禮国男 / 山城正忠 / ジェンダー / 世界史 / 難民 / 琉球人 / 上間正雄 / ペリー来航 / 沖縄学 / ペリー表象 / 帝国 / 戦争 / 地域 / 植民地主義 / ポストコロニアル批評 / ナショナリズム |
研究成果の概要 |
本研究の成果としてまず『沖縄に連なる―思想と運動が出会うところ』(岩波書店、2018年)の出版がある。この書は既に『みすず』や『図書新聞』の書評において高い評価を得ている。また、本研究の主たる成果は、1900~1920年代の沖縄文学関連資料の調査収集による基礎データ構築に明示されており、この資料に基づき、幾つもの論文を公刊し国内外の学術会議において口頭発表を継続的に行った。これらの研究成果発表により、沖縄文学成立期に見いだされる表象主体意識の歴史的政治的位相を明らかにすることができ、そして、成立期沖縄文学に見られる思想的あるいは社会運動的可能性を明示することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで沖縄文学成立に関する研究は、特にその郷土色の特異性と方言使用に見られる言語的葛藤とに焦点を当ててきた。本研究はその研究史的地平を更にひろげ、近代東アジアめぐる世界史的文脈の影響を沖縄文学成立条件のなかに見定めることができた。特に、近現代沖縄文学の成立に、アジア進出をはかるアメリカ覇権の力学が深く関わっている点を明らかにしている点に本研究の学術的意義がある。また、沖縄文学成立研究が近代沖縄思想史への新しいアプローチに極めて有用であり、近現代の沖縄文学の成立の動きのなかに、社会運動的可能性が極めて豊富に示されている点を具体的に検証しえた点に本研究の社会的意義をみることができる。
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