研究課題/領域番号 |
16K02424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | フェリス女学院大学 |
研究代表者 |
吉田 弥生 フェリス女学院大学, 文学部, 教授 (00389876)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 日本文学 / 日本演劇 / 近世文学 / 歌舞伎 / 黙阿弥 / 芸能 / 芸能史 / 演劇学 / 歌舞伎作者 / 馬琴 / 話芸 / 錦絵 / メディア / 国文学 / 芸術諸学 / 文学論 / 文学一般 / 美術史 |
研究成果の概要 |
黙阿弥の小説の脚色作品には、歌舞伎作者になる以前の貸本屋時代(天保3年(1832)より3年間)に新刊本として刊行された本を調査した結果、黙阿弥が幾度も脚色を試みた馬琴作品も含まれることが明らかとなった。また、講談脚色作品を見直し、黙阿弥と講談を結び付けた人物が細木香以であること、七代目市川團十郎の『勧進帳』制作現場と講談および(のちに合巻の脚色で関係を深める)柳下亭種員とが結びつくことも明らかにできた。さらに、黙阿弥の特色である〈音楽性〉に関し、『連獅子』をめぐって考察を行い、上演においてより勇壮・華麗を目指したことがわかった。黙阿弥作品の平成期における上演状況も論考を成せた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
黙阿弥作品の成立を考察する上でいかに素材論と、劇界および周縁の人間関係に視点をおくことが重要であるかを述べることができたことには学術的な意義があったであろう。この研究に基づき、平成30年度に資料展示監修(「黙阿弥 の明治」展(平成30年10月1日~平成31年1月27日、伝統芸能情報館情報展示室)を行い、黙阿弥活躍期の後半について解説した機会や、黙阿弥作品の〈音楽性〉の面を、実演を交えた公開研究会(平成30年11月26日、伝統芸能情報館レクチャー室)の開催については、新聞等の複数メディアで紹介され、広く社会に研究内容を共有する機会となり、社会的意義をもつこととなった。
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