研究課題/領域番号 |
16K02434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 名古屋市立大学 (2022) 鶴見大学 (2018-2021) 豊田工業高等専門学校 (2016-2017) |
研究代表者 |
加藤 弓枝 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (10413783)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 非蔵人 / 小沢蘆庵 / 吉田四郎右衛門 / 地下官人 / 二十一代集 / 蘆庵本 / 歌書 / 私家集 / 蘆庵本歌書 / 六帖詠藻 / 身分 / 八尾助左衛門 / 八尾勘兵衛 / 八尾甚四郎 / 禁裏御書物所 / 寛平御時中宮歌合 / 出版 / 六帖詠草 / 日本近世文学 |
研究成果の概要 |
まず、小沢蘆庵の自筆家集『六帖詠藻』に登場する約750名の文人たちの和歌営為を整理し、近世中後期の学術交流の実態を明らかにした。つづいて、禁裏御書物所の書肆・吉田四郎右衛門によって刊行された正保版『二十一代集』の出版背景と版種を解明し、蘆庵ならびにその門弟による歌書収集に関する調査を行うことで近世中後期における書物を介した学術交流を浮かび上がらせた。また、京都女子大学蘆庵文庫に所蔵される非蔵人の学芸活動に関わる資料を検討することで、身分的境界領域にいた非蔵人にとって学芸とはいかなるものであったのか、その一端を詳らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身分的境界領域の人々の文化的役割の変遷を明らかにする本研究は、美術・思想分野の研究への貢献も予想される。さらには、文学史のみならず、文化史的な意義も少なくない。具体的な本研究の学術的意義や社会的意義は以下の3点にある。(1)近世文学の特徴の1つである「文芸活動の集団性」の実態を、「学術的交流」という視点から具体的に明らかにした点、(2)堂上・地下のいずれにも属さない中間的身分である境界的領域にあった人々の文化的役割の変遷に着目した点、(3)膨大に残る原資料について、資料群ごとに悉皆調査を行うという網羅的研究である点である。
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