研究課題/領域番号 |
16K02436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
大高 洋司 国文学研究資料館, その他部局等, 名誉教授 (60152162)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 江戸時代 / 近世小説 / 後期読本 / 長編構成 / 江戸 / 小説 / 読本 / 様式 / 構成 |
研究成果の概要 |
江戸時代に出版された小説類のうち、「読本(よみほん)」は前期・後期に分かれ、現在でも多くの原本に接することが可能な分野である。中でも、山東京伝・曲亭馬琴を中心作者とする後期読本は、近代の長編小説に最も近い形態をもつ。本研究では、それらがどのような構造になっているのか、代表的でない作品も含めて、タイプの異なる後期読本の構成を分析し、また前期読本の長編作との比較も行った。最も大きな成果は、作者が物語の中にモラルを形象化し全体の流れの中で解決する様々な方法についての、時代的・地域的・個人的な違いに細心の注意を払うことが、単一になりがちな後期読本の理解から私たちを自由にする、ということである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「読本」は、初印テキストを選別・認定する困難さもあって全貌の理解は遅れていたが、専門研究者による書誌調査が進み、諸機関によるデジタル画像の公開に伴って、①良質なテキストに基づく研究が進展しつつある。しかし、現在の読本研究は、中心作者であるが強い自己主張を他者に及ぼす、馬琴の視点による評価をなお免れていない。②私たちは、馬琴偏重の相対化を目指して、タイプの異なる作者の読本を選択し、長編構成の分析につとめた。①については、読本を多く含む「京都大学文学研究科図書館/濱田啓介文庫目録」を専門研究誌に掲載し、②については、9本の論文(校正中・投稿中を含む)を通じて、研究成果を社会還元するものである。
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