研究課題/領域番号 |
16K02449
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
芦津 かおり 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (30340425)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | シェイクスピア / 英文学 / 日本文学 / 伝統演劇 / 翻案 / 書き換え / 受容 / 日本 / ハムレット / オセロー / リア王 / 夏目漱石 / 悲劇 / 『ハムレット』 / Hamlet / adaptation / Japan / rewriting |
研究成果の概要 |
日本で生まれた、シェイクスピア四大悲劇、特に『ハムレット』の翻案に焦点を合わせ、翻案化の過程ではたらく「書き換え」の メカニズムを体系的に解明した。ある翻案が誕生する際には、多様な要因―翻案者の個人的資質や事情、日本の文化的風土や社会的圧力、日本と西洋・イギリスとの関係性、思想的風潮など―が複雑に作用し合い、せめぎ合いながらテキストを生成する。その結果、翻案作品は、原作に対して複雑な関係や態度(崇拝・模倣・横領・反発・挑戦・揶揄)を示すことになる。本研究は、個別翻案の検証を積み重ね、作品間の比較も交えることで、シェイクスピア悲劇の「日本的」な翻案化プロセスの仕組みを体系的に解き明かした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は「難しい」「古臭い」と敬遠されがちなシェイクスピアと日本文学・演劇との境界線上にある作品を扱うことにより、<内向き>志向の日本人に、シェイクスピアが意外と身近なものであること、そして現在の日本文化・文学が、異文化や外国文学との絶えざる接触・融合・妥協から形成されていることを再認識させ、彼らの意識や関心を<外なるもの><異なるもの>へ向けさせることができるところに意義がある。さらに、英語論文によって、日本のシェイクスピア受容・翻案を知り得ない海外の人々にもひろく情報発信できた点にも意義が認められる。
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