研究課題/領域番号 |
16K02451
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 関西学院大学 (2019) 山口大学 (2016-2018) |
研究代表者 |
宮原 一成 関西学院大学, 教育学部, 教授 (10243875)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 贈与交換 / 読み行為 / 読者論 / 語りの時制 / 贈与論 / テクストを読む行為 / 現代英語圏小説 / 現代英語小説 / 英語文学 / 読む行為 / 英米文学 |
研究成果の概要 |
基礎的事例研究として、具体的には3作品を真正面から研究対象とし、1作品を関連研究として詳細に考察した。東西の贈与交換的な思考の動向を整理したうえで、20世紀末から現在にかけての期間においては、純粋贈与よりも、倫理的義務の認知を重視する儀礼性の高い贈与のほうに関心が戻ってきているという傾向を示し、その傾向が、テクストの受容・受贈行為である読み行為の捉え方においても観察できることを示した。また、テクスト贈与という考え方を語りの時制論に接続する可能性を示すことについても一定の成果を上げた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
情の部分に深入りせずアイロニカルな立場から表層における遊戯性にふけるというイメージを持つポストモダンの影響に対抗するための反動として、相手に対する敬意を自らに課す贈与行為へ関心が高まり、再注目を浴びている現象を確認した上で、それを、テクストを取り扱う際の読者のスタンスに関する議論に当てはめるという、これまでにない議論の方向を読書論の分野に対して示すことができた。さらには物語論のなかの語りの時制論に対しても、新しい展開の可能性を示すこととなった。
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