研究課題/領域番号 |
16K02466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 東京経済大学 |
研究代表者 |
本橋 哲也 東京経済大学, コミュニケーション学部, 教授 (20230047)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | カニバリズム言説 / 西洋文学 / 植民地主義 / 野蛮の言説 / 西洋近代世界 / カニバリズム / 言説 / 魔術 / 信頼 / 世界文学 / 映画表象 / 文学表象 / 演劇表象 / ディスコース研究 / 英米文学 / 文学一般 / 文化人類学 / 西洋史 / 思想史 |
研究成果の概要 |
「食人種」にたいする差別幻想を主軸とするカニバリズム言説が西洋近代世界において果たしてきた役割について、おもに西洋文学を題材として分析することによって、現代社会においてもさまざまな場所で発言している「野蛮の言説」や人種、ジェンダー、階級等を横断する差別の力学について検討した。このような研究は単に文学や芸術テクストの読解に留まることなく、私たち自身の社会がいまだに「文明と野蛮」「西洋とそのほか」といった二項対立思考に基づいている事を明らかにすることによって、より平等な世界への思考を誘発すると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「食人種」の実在を仮定したカニバリズム言説は、西洋的近代世界が植民地獲得と支配のために生産してきた特殊な時代の産物であるが、それは時代を超えて、さまざまな差別や暴力の思想的源泉ともなってきた。よって、そうした言説が発生するメカニズムを文学や芸術の表象から分析する事は、私たち自身の社会がいまだに温存している差別や支配の力学を省察し、そこから脱出するための鍵となる。文学や芸術は人びとが自分たちの周囲の世界をどのように観察し構想しているかの鏡ともなっているからである。
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