研究課題/領域番号 |
16K02482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
米山 正文 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (80323319)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 米文学 / 海洋文学 / ナショナリズム / 米国 / 神話 / 19世紀 / 19世紀米文学 / クーパー / 海洋小説 / 19世紀米国文学 / 英米文学 |
研究成果の概要 |
本研究は19世紀前半のまでの米国海洋文学とナショナリズムとの関係を論じるものである。19世紀米国は領土拡張期に当たり、開拓を中心に描く文学や、北東部、西部、南部といった地方色文学が、文学研究では主流であった。しかし、少なくとも鉄道が発達するまでの19世紀前半の米国は海洋国家でもあり、かつ1812年の対英戦争によるナショナリズムの高揚が海洋国家としてのアイデンティティ形成に影響を及ぼした。こうしたナショナリズムの時期の海洋文学が、どのようにアメリカの建国神話を形作ろうとしたのか、もしくはどのようにナショナリズムに応答しているのか、主にジェイムズ・フェニモア・クーパーの小説を材料に明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1961年にトマス・フィルブリックの海洋文学研究の決定版ともいえる著作が出されてから長年、海洋文学は19世紀米国文学研究から無視されてきた、しかし、2000年代に入って英米で再び海洋文学研究が盛んになってきた。こうした先行研究で不十分であった領域を扱い、海洋文学の新たな一面を明らかにした。それは当時の国家の神話を形成しようとする文化的な動向との関連であり、そうした動向と個別の作家との関連である。海洋文学は一国が対象におさまらず、国際的な関係が関わってくる。今日のグローバル化に関わる問題(ナショナリズム、移民、人の移動、民族関係など)ともかかわり、今日的意義もあると考えられる。
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