研究課題/領域番号 |
16K02488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
尾崎 俊介 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30242887)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 自己啓発本 / 精神療法 / デール・カーネギー / ナポレオン・ヒル / ニューソート / 英米文学 / 出版史 / 自己啓発 |
研究成果の概要 |
アメリカ及び日本で人気の高い自己啓発本の誕生経緯と発展経緯について調査・研究を行い、その成果は "American and Japanese Self-Help Literature" と題し Oxford Research Encyclopedia に掲載された。 またこれに加え、19世紀半ばのアメリカで流行し、自己啓発思想を誘発する契機となった「精神療法」についての論考や、哲学者のラルフ・ウォルドー・エマソンを自己啓発思想の生みの親として捉え直した論考、さらに女性向け自己啓発本についての論考や、自己啓発本出版史におけるアンドリュー・カーネギーの役割を論じた論考など、計4本の論文を発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常、サラリーマンの勤労意欲向上のための通俗本であり、文学的・学術的にはまったく価値がないと思われている「自己啓発本」に焦点を当て、その誕生経緯や発展過程を詳細に検討することによって、自己啓発本に価値がないどころか、むしろ自己啓発本の存在がアメリカと日本の近代化と経済発展を促進してきたことを明らかにした。さらにそうした国家的発展の陰に取り残され、自信を失くした個々人の心身のダメージを救済する役割すらも、自己啓発本が引き受けてきたことを明らかにするなど、従来、過小評価されてきたこの文学ジャンルを再評価する視座を定めた点に、本研究の学術的・社会的意義がある。
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