研究課題/領域番号 |
16K02494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
永尾 悟 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (80389519)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 白人性(ホワイトネス) / リチャード・ライト / ジェイムズ・ボールドウィン / フランク・ヤービィ / アメリカ南部 / 白人性 / 黒人性 / 大農園制度 / アフリカ系アメリカ人作家 / フランク・ヤービー / 自伝 / ウィリアム・フォークナー |
研究成果の概要 |
本研究は、地理的・思想的領域としてのアメリカ南部をめぐり、この地域的独自性と表裏一体とされた白人性の概念から、アメリカ南部作家や南部にルーツを持つ作家たちの文学を考察したものである。公民権法制定や冷戦構造によって南部の位置付けが変化した第二次大戦後において、これらの作家たちが、地域内の人種的相互作用を越えて構築される南部白人性を表象しようとした文学的想像力を捉えることを目的とした。カラーラインと地理的境界線の相関性を再考する南部研究の新たな流れを踏まえ、南部のローカリズムとグローバリズムの接点を明らかにし、文学作品における人種表象について白人性の観点からアプローチしたものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の理論的枠組みとなる白人性研究は、英語圏においては既存の人文・社会科学を領域横断した複合的学際研究として1990年以降に発展したが、アメリカ文学での研究はまだ発展途上である。本研究は、白人性という視点から南部の地域性や第二次大戦後の時代性を実証的に考察することで、白人性研究のケーススタディとなることを目指した。 本研究で扱う黒人作家たちに共通するのは、第二次大戦後にヨーロッパに移住し、そこでアメリカ南部の人種関係を白人性の立場から捉え直した点である。本研究では、大西洋の対岸から南部白人性を捉えようとした彼らの文学を通して、黒人文学を黒人主体性の問題に一元化しがちな従来的解釈を再考した。
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