研究課題/領域番号 |
16K02496
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
小林 正臣 琉球大学, 教育学部, 准教授 (30404552)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | バートルビー / オフィス・フィクション / ホワイトカラー / ワーク・ライフ・バランス / バートルビーたち / 女性 / Bartleby / Bartlebys / office / office fiction / Gothic / Kafka / The Man of the Crowd / Fight Club / チャールズ・ブコウスキー / ポスト・オフィス / 仕事 / 郵便 / ポストオフィス / ベンジャミン・フランクリン / トマス・ピンチョン / エドガー・アラン・ポー / 英米文学 |
研究成果の概要 |
これまで注目されることが少なかったオフィスワーカーが登場する作品群を再発見することで、主としてアメリカ文学における新たな文脈を開拓することができた。特に性差を超えて作家および登場人物に着目することで、幅広いバートルビーたちを論じることが可能となった。
また、オフィス・フィクションを単なるジャンル小説として捉えるのではなく、他のジャンルと接続可能な領域と捉えなおすことで、横断的な研究を行えることができた。具体的には、ローレン・ワイズバーガー『プラダを着た悪魔』などを代表とするチック・リットや、フランツ・カフカの『変身』などの海外文学との接点が見出せた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小説という近代の産物においては、往々にして「働くこと」より「生きること」の方が重要視される。このことは、いわゆるホワイトカラーをめぐる小説において顕著である。それゆえ会社員、公務員、事務員といった職種をめぐるオフィス・フィクションは、開拓する余地を十分に残している。特に本研究で追求したのは、オフィスという空間が拡張的であるということである。すなわち、オフィス・フィクションにおけるオフィスの内外は、仕事と生活という二分法に基づくワーク・ライフ・バランスを超越する一つの世界として提示されている。この世界観は、現実世界におけるオフィスの様相を考察する際の一つの重要な手がかりとなるだろう。
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