研究課題/領域番号 |
16K02498
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 神戸市外国語大学 |
研究代表者 |
難波江 仁美 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (30244677)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 米文学 / ヘンリー・ジェイムズ / ラフカディオ・ハーン / 語り / モダニズム / グローバリズム / 帝国主義 / トラベル / 美術収集 / Henry James / Lafcadio Hearn / Imperialism / American literature / Narrative / Creole / Cosmopolitan / Trans-national / ヘンリー・ジェイムズ / トランスナショナリティ |
研究成果の概要 |
本研究では、ヘンリー・ジェイムズ(1843-1916)とラフカディオ・ハーン(1850-1904)の語りの特徴をアメリカ帝国主義という歴史的文脈から検証した。彼らは共に大西洋あるいは太平洋の対岸からアメリカに発信し続けた国籍離脱作家である。変容しグローバル化するアメリカ帝国主義の時代という歴史的文脈に於いて、彼らの語りを<海を超える語り>と呼び、言語文化異なる読者との共感を創出する語りの可能性を探った。 両作家について本を仕上げる言葉できなかったが、研究発表を重ね研究論文を執筆した。ジェイムズについては「幽霊」の越境性を、ハーンについては翻訳を介して異文化をいかに寓意的に伝達するかを論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、個別作家研究で十分に論じることができなかった歴史的文化的文脈を視座に入れ、グローバル化する複数文化・言語圏を繋ぐ<海を越える語り>という概念を想定し、大西洋を渡ったジェイムズと、太平洋を渡ったハーンにその祖型を探った。特に彼らの幽霊談に注目する。そこに海を越えるトランスナショナリティを寓意化する語りの作用があると考えるからである。その前提を踏まえ、ジェイムズおよびハーンについてそれぞれの語りについて検証、論文を発表した。 東西交流の要となり、グローバリゼーションの黎明期である二十世紀転換期を振り返り、二人を歴史的枠組みで捉え直す本研究の視点は意義深く、さらなる研究の必要が期待できる。
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