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『緋文字』におけるJohn Henry Newmanのかげ

研究課題

研究課題/領域番号 16K02518
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 英米・英語圏文学
研究機関関西大学

研究代表者

入子 文子  関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (80151695)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 交付 (2018年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード『緋文字』 / ヘンリー・ニューマン / オックスフォード運動 / カトリック / イエズス会 / 『大理石の牧神』 / Hawthorne / John Henry Newman / The Scarlet Letter / Dimmsdale / The Great Stone Face / 緋文字 / ディムズデイル / オクスフォード / ロード大司教 / ジョン・ヘンリー・ニューマン / ホーソーン / ニューマン / トランス・アトランティシズム
研究実績の概要

19世紀前半に英国国教会においてオックスフォード運動を牽引したジョン・ヘンリー・ニューマンは、1845年にカトリックに改宗し、後に枢機卿にまで上り詰めた。このニューマンの影を、ホーソーンの『緋文字』のテクストに探ってきた。さらに本年は、ローマにおけるホーソーンのカトリシズムへの関心を、現地調査により確認した。
2018年5月22日~30日、ローマのカトリック教会、分けてもイエズス会の教会をいくつか訪れ、ホ-ソーンの『大理石の牧神』に関連する建築や彫刻、絵画を実地に検分し、イエズス会公文書館で歴史的背景を調査した。疑問のいくつかは解けたが、ホーソーンのノートブックにあるけれど、意味がわからない記述についての疑問は、館長さえも解けなかった。
イエズス会に関する知識は多くの書籍から得たものの、具体的な姿は知らないので、2018年11月19日~21日、宝塚市売布の「黙想の家」でイエズス会の神父による「『霊操』による黙想会」に参加し、指導を受けた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

『緋文字』のディムズデイルの人物造詣にニューマンの影を読み取るという、これまで試みられたことのない視点からテクストを精読してきた。その延長線上で、ニューマンの説教がホーソーンの短編に及ぼした影響を考察した。
さらにピューリタン作家とみなされていたホーソーンが、実はカトリック的感性を作品に反映しており、若いときからイエズス会に関心を抱いていたことに改めて着目し、『大理石の牧神』の問題点を考察した。ホ-ソーンをイエズス会とのかかわりで読むこころみもこれまで見られない。ニューマンに特化しないが、ホ-ソーンのカトリシズムの考察は深まってきている。

今後の研究の推進方策

本研究の出発点は、ホーソーンが『緋文字』のディムズデイルをして、カトリックの神父に罪を告白させる構想を抱いていたにもかかわらず、その構想を破棄したのはなぜか、という所にあった。この疑問を解くために結局『大理石の牧神』の解読に至った。今後、再び『緋文字』に戻り、結論を出す方針である。

報告書

(3件)
  • 2018 実施状況報告書
  • 2017 実施状況報告書
  • 2016 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2019 2018 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] <研究ノート>Hawthorneとイエズス会2019

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 雑誌名

      ホーソーン研究

      巻: 第6号 ページ: 30-48

    • NAID

      40022466844

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hawthorne と John Henry Newman― "The Great Stone Face"をめぐって2018

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 雑誌名

      『ホーソーン研究』

      巻: 5

    • NAID

      40022466624

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ディムズデイルの人物造形にインスピレーションを与えたもの2017

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 雑誌名

      ホーソーン研究

      巻: 第4号 ページ: 1-17

    • NAID

      40022466603

    • 関連する報告書
      2016 実施状況報告書
    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Dmmesdaleの変容2018

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 学会等名
      日本アメリカ文学会全国大会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] ホーソーン『緋文字』研究の新展開―バーコヴィッチを超えて2017

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 学会等名
      主催:文科省科研費助成事業基盤研究(c)15k02349, 共催:慶応義塾大学芸文学会
    • 発表場所
      慶応義塾大学三田キャンパス(東京都)
    • 年月日
      2017-01-17
    • 関連する報告書
      2016 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] The Scarlet Letterにおける残された謎―ある試論2017

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 学会等名
      関西シェイクスピア研究会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [学会発表] Dimmesdaleの隠されたモデル2016

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 学会等名
      日本ナサニエル・ホーソーン協会関西支部例会
    • 発表場所
      関西学院大学梅田サテライト(大阪府)
    • 年月日
      2016-12-24
    • 関連する報告書
      2016 実施状況報告書
  • [図書] ホーソーン研究2019

    • 著者名/発表者名
      入子文子責任編集
    • 総ページ数
      56
    • 出版者
      ホーソーン研究会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [図書] ホーソーン研究2018

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 総ページ数
      45
    • 出版者
      ホーソーン研究会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [図書] ホーソーン研究2017

    • 著者名/発表者名
      入子文子
    • 総ページ数
      53
    • 出版者
      ホーソーン研究会
    • 関連する報告書
      2016 実施状況報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2019-12-27  

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