研究課題/領域番号 |
16K02521
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
高橋 美知子 福岡大学, 人文学部, 准教授 (90389388)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | スコット・フィッツジェラルド / ゼルダ・フィッツジェラルド / 結婚 / 女性と仕事 / 人種 / 婚姻制度 / モダニズム / ホワイトネス / 英米文学 |
研究成果の概要 |
本研究では、スコット・フィッツジェラルドの作品にアメリカ社会におけるホワイトネスの複雑さや伝統的婚姻制度への疑念が描きこまれていること、フィッツジェラルドが一貫して、社会の中心からわずかに外れたところで生きるマイノリティ/弱者の生を描こうとする姿勢を持っていることを指摘した。 また、スコットの妻ゼルダに関する研究では、これまで研究の対象とされてこなかった短編小説の研究を進め、それらが単なるスケッチではなく、一貫したテーマを持ち、精読に耐えうる作品であることを示すとともに、夫からの経済的自立を目指していたという従来のゼルダ像の読み直しを行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、アメリカ文学のキャノンの一角を形成する作家であるスコット・フィッツジェラルドの作品における非メインストリームの人々に着目することで、彼の作品に現代社会で問われている性/生の多様性の受容を先取りする側面があることを示した。 また、長らく真剣に検討されてこなかったスコットの妻ゼルダの執筆活動に注目し、テクストの精読を行なった本研究は、アメリカ文学史の空白を埋めることに寄与するであろう。本研究において提示された新たなゼルダ像は、これまで定説化してきたゼルダ像に一石を投じるものであると同時に、スコット研究や1970年代のフェミニズムの検証にも影響を与えるはずである。
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