研究課題/領域番号 |
16K02533
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永盛 克也 京都大学, 文学研究科, 准教授 (10324716)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 新旧論争 / ラシーヌ / 悲劇 / 旧約聖書 / エステル記 / エステル / 聖書 / フランス文学 / 古典主義 |
研究成果の概要 |
17世紀におけるフランス古典主義の形成過程に「新旧論争」の影響をみる視点に立ち、「古代派」としてのラシーヌの立場を「近代派」の主張とつきあわせる形で検証し、「新旧論争」の文脈の中でラシーヌが古典的文献とその註解を典拠として忠実にふまえながらきわめて意識的に宗教悲劇『エステル』の創作を行っていること、そこでは神学問題に関わる文献学的知見と古代のギリシア悲劇に倣った劇作法が見事に総合されていることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フランス17世紀末の「新旧論争」において、ラシーヌは16世紀以来の人文主義の精神(翻訳と注解という作業により文献の正確な理解を目指すこと)を踏まえ、創作の典拠とする古代の文献を最大限に尊重することにより「古代派」としての立場を明確に示すと同時に、洗練された「近代」フランス語による創作を実践することにより、「古代派」と「近代派」の対立をいわば止揚し、フランス古典主義の新たな規範となったことを検証した。
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