研究課題/領域番号 |
16K02537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高木 信宏 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (20243868)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 外国文学 / フランス文学 / スタンダール / 文学作品の受容 / 作家による批評 / オノレ・ド・バルザック / 『パルムの僧院』 / 『ピエレット』 / ポール・ヴァレリー / リュシアン・ルーヴェン / リュシアン・ルーヴァン |
研究成果の概要 |
本研究は,フランスの作家スタンダールの作品が,同時代や後世の仏作家にどのように解釈され,受容されたのかという問題を検討する試みである。ポール・ヴァレリーと『リュシアン・ルーヴェン』,バルザックと『パルムの僧院』という各々の事例において,スタンダール作品の読書が印象や論評といった一過性の経験や仕事として完結したのではなく,実生活での恋愛経験の深化,あるいは新たな創作の端緒となるような,いわば創造的な受容となった事実を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スタンダールの作品に対する仏作家の解釈を考察する場合,先行研究においては,前者の価値観や美学に照らして他の作家たちの解釈を批判的・一面的に論じる傾向が顕著であった。しかしながら本研究は,バルザックやヴァレリーの事例において,作品の受容と解釈が創造的な活動にどのように影響したのかを実証的に明らかにし,スタンダールだけでなく,バルザックやヴァレリーの文学的な特徴をも相照らす知見をえることができた。このような作品解釈のための新しいアプローチの提出という点において,本研究の学術的な意義は決して小さくないと考える。
|