研究課題/領域番号 |
16K02545
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
小倉 孝誠 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (60204161)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | エミール・ゾラ / ゴンクール / 身体 / 病理 / 精神医学 / 性科学 / 性倒錯 / 女らしさの神話 / ゴンクール兄弟 / ユイスマンス / リアリズム小説 / 精神病理 / 『ルーゴン=マッカール叢書』 / 仏文学 / 思想史 / 世紀末文学 / 精神病理学 |
研究成果の概要 |
わが国で文学史的な評価が低く、深く研究されてこなかったフランス自然主義文学に焦点を据えながら、文学作品において身体、病理、感覚のテーマがどのように語られてきたかを考察した。その際、文学史的な観点からだけでなく、文化史の方法も採り入れながら、文学と医学的あるいは生理学的言説のつながりを問いかけた。その結果分かったのは、ゾラやゴンクールなどが、同時代の医学の知を物語の展開や登場人物の造形に活用することで、独自の身体表象を創りあげたということである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医学や性科学、さらには科学一般が、人々の想像力のあり方と表象システムを変えるという認識が、わが国の文学研究の場ではあまり共有されていない。本研究は、19世紀後半~20世紀前半のフランス文学に対象を絞りながら、日本のフランス文学研究において軽視されてきた自然主義文学の新たな側面を明らかにしたという意義を有する。また身体というテーマを媒介にすることで、文学と科学一般の関係を分析する独自の方法を提示したという点で、人文学の新たな可能性を社会に向けて発信したと言える。
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