研究課題/領域番号 |
16K02553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
橋本 知子 立命館大学, 文学部, 非常勤講師 (60625466)
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研究協力者 |
Cabanès Jean-Louis パリ第10大学, 名誉教授
Leclerc Yvan ルーアン大学, 名誉教授
Azoulai Juliette パリ東大学, 准教授
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | フランス文学 / 19世紀 / 写実主義 / フランス / レアリスム文学 / ロマン主義文学 / 科学 / 国立図書館 / 文学一般 / 仏文学 |
研究成果の概要 |
フロベールおよび19世紀前半の文学者たちが、幻覚、綺想、幻影といった不可視のイメージをどのように描いたかを考察する。実証主義の台頭にともなって、文学者たちもまた科学的なものの見方に影響を受けるようになったが、しかし主観性がもたらす創造力にも重きを置いていたのだった。理性と理性にあらざるもの、合理性と非合理性、悟性と感覚などが綯い交ぜとなる様が、この時代の作品に現れる。またロマン主義から写実主義への過渡期に注目し、幻視の表出の様相を見ると同時に、文学作品がどのように科学言説を支柱としつつもそれを変容させているかを分析する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
19世紀フランスは科学主義の時代であった。合理的精神により、客観性を重視するものの見方が主流となったこの時代において、文学作品には、科学の対局にあるような諸現象(幻影、綺想、錯覚、妄想、幽霊、幻影など)が多く描かれもした。こうした逆説性を、時代背景および作品読解によって分析した。また、異なる文学潮流の間で、科学言説からの影響のあり方を比較検討し、それぞれの作家の独自性を示すと同時に、文学史上は区分されている作家間で共通性が見られる点について明らかにした。
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