研究課題/領域番号 |
16K02557
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大宮 勘一郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (40233267)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 抗争性 / コミュニケーション / ドイツ文学 / 双務的秩序 / 政治 / 記憶 / ベンヤミン / ハイデガー / クライスト / 抗争論 / 正義論 / 思想史 |
研究成果の概要 |
本研究プロジェクトは、近代ドイツ文学における「抗争」モティーフを検討する作業として、レッシング、ゲーテ、クライスト、ヘッベルらの作品の分析を行ったうえで理論的構築を進めた。作品に描き出される様々な「抗争」に焦点を当て、それがいかなる仕方で18世紀の文学言説へと組み込まれ、また19世紀にいかなる変容を遂げ、さらに、いかにして20、21世紀の荒廃へと至ったか、文芸作品以外の様々なテクストとの参照関係の中から考察した。「文学」という、近代的には個人の営みと専ら考えられる現象が、「個人」以前のネットワークの中で生じるものであることを、を内外の研究者との交流によって進め、議論を進化させることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究プロジェクトは、理論的構築と対話的議論を結合する形で進めた。一方において申請者は、資料の収集と読み込みを通じて、従来の研究蓄積を再検証しつつ考察を進めた。その際、いわゆる文芸テクストのみならず、周辺諸科学の知見を広く取り入れ、その中で文芸テクストの位置づけを定めてゆく学際性を重視した。本研究は他方、欧米とりわけドイツ語圏の研究者との議論の機会を積極的に設けた。こうした国際性と学際性に重点を置くことにより、文学研究の領域拡張に資することができ、また、文学が現代の社会的課題と根幹において関わる問題を常に主題化していることを明らかにすることができた。
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