研究課題/領域番号 |
16K02567
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
ヨコタ村上 孝之 大阪大学, 言語文化研究科(言語文化専攻), 准教授 (00200270)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ユダヤ文学 / イディッシュ / ディアスポラ / ラトビア文学 / ソビエト文学 / ポリグロティズム / バイリンガリズム / ロシア文学 / ディアスポラ文学 / ユダヤ人文学 |
研究成果の概要 |
ラトビア共和国のユダヤ系ジャーナリスト、作家、戯作家であるマルク(モイシェ)・ラズームヌイの生涯と文学的活動を総合的に研究した。ラトビア、ロシア、米国の図書館、文書館などに出張を行い、資料の発掘に努め、いくつかの埋もれていた作品を発見した。これらの資料を亡命文学、ディアスポラ文学、ポストコロニアル文学理論の方法に基づき読み解き、彼の文学的世界のユダヤ性を明らかにした。それは、たとえば、民話的語りや、語彙の素朴さ、繰り返しの多い叙述、多言語性などである。また、今までイディッシュ文学史であまり注目されてこなかった、リーガにおけるユダヤ人文学のありようを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラトビアにおけるユダヤ人文学は現在までほとんど看過されてきており、本研究はそれをイディッシュ文学史上に正しく位置づけた。またその代表的文学者としてとりわけポリグロットの性格の強いマルク・ラズームヌイの作品を研究することによって、文学におけるポリグロティズム、イディッシュ文学のディアスポラ性などに関するいくつかの新しい知見を提出した。これはイディッシュ文学研究、ラトビア文学史、ディアスポラ文学理論、バイリンガリズム理論などに対しての大きな学問的寄与である。またこのような知見は、国際化が進み、多民族・多言語との共生をますます深めている日本文化・社会一般にとっても重要な示唆を与える成果といえる。
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