研究課題/領域番号 |
16K02577
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
|
研究機関 | 平安女学院大学 |
研究代表者 |
高橋 義人 平安女学院大学, 国際観光学部, 教授 (70051852)
|
研究分担者 |
ウェルズ 恵子 立命館大学, 文学部, 教授 (30206627)
田村 和彦 関西学院大学, 国際学部, 教授 (50117719)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | デモノロジー / 悪魔 / キリスト教 / 堕天使 / 原罪 / グノーシス / ルター / 唯名論 / 神の死 / ファウスト / ナチズム / スターリニズム / トーマス・マン / ブルガーコフ / 魔女 / 奴隷意志 / 幻想文学 / ゴシック小説 / 宗教改革 / 聖と俗 / エラスムス / ゲーテ |
研究成果の概要 |
ヨーロッパの歴史は、デモノロジー(悪魔表象)というキリスト教の根本思想、およびその反対運動を知らずには理解することができない。本研究会では、田村和彦がナチズムというデモノロジーとそれに反対したトーマス・マンについて、ウェルズ恵子は、黒人差別という形で受け継がれたデモノロジーに対する反対運動について、高橋義人は、キリスト教デモノロジーに大きな影響を与えたグノーシスとその反対運動、ルターのデモノロジーに反対しつづけたエラスムス等について発表するとともに、活発な議論を交わした。高橋はその研究成果を『悪魔の神話学』(岩波書店)という書物としてまとめ、堕天使、原罪等とデモノロジーの関係について論じた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高橋義人の単著『悪魔の神話学』は、雑誌(『AERA』2018年7月23日号)で取り上げられた他、毎日新聞朝刊紙上の書評欄で、佐藤優氏(2018年12月9日)、村上陽一郎氏(2018年12月16日)で「今年の3冊)に選ばれた。『AERA』誌上で佐藤氏はこう書いている。「『悪魔の神話学』で高橋義人氏は、日本の西洋史では軽視されている悪魔が持つ思想史的域について、詳細かつわかりやすく説いている」と。2003年4月9日にW・ブッシュ大統領II世はサダム・フセインを「悪の代表者」、すなわち悪魔の結託者と呼んだが、本研究は、西洋社会を動かしているデモノロジーとそれに対抗する運動の理解を促進するであろう。
|