研究課題/領域番号 |
16K02578
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
檜枝 陽一郎 立命館大学, 文学部, 教授 (40218681)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 中世ヨーロッパ文学 / 宗教改革 / 反宗教改革 / 検閲 / 民衆本 / 動物説話 / 書体 / 印刷業者 / 出版ネットワーク / 印刷術 / アントウェルペン / ヘラールト・レーウ / ライナールト物語 / インキュナブラ / 原活版印刷本 / オランダ / ベルギー / 外国文学(中・英・仏・独除く) |
研究成果の概要 |
ヨーロッパにおける著名な動物物語である、1479年成立の『狐ライナールト物語』以降の諸作品の系譜をその内容や時代背景も含めてはじめて明らかにした。また、1564年に成立した民衆本『狐ライナールト』では新教対旧教の対立を背景として、この民衆本がプロテスタント派の教義を浸透させるために印刷された可能性が高いことを述べた。シヴィリテ書体の採用もその一環である。その後『狐ライナールトあるいは動物の審判』が刊行された。キリスト教関連の宗教用語が注意深く削除されたことを具体的に証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世ヨーロッパにおける狐を巡る民衆本の原文を全訳し、その内容を明るみに出しただけでなく、成立事情をはじめて詳細に分析した。当時アントワープに存在した教育者や著述家、版元、印刷業者というネットワークの存在を明らかにした。また書籍検閲の時代にあって、カトリック側による検閲および発禁処分の実態を詳しく提示し、修正された後の民衆本ではキリスト教関連の宗教用語が注意深く削除された事実をはじめて指摘した。
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