研究課題/領域番号 |
16K02589
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
川島 優子 広島大学, 文学研究科, 教授 (30440879)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 中国通俗小説 / 金瓶梅 / 第一奇書本 / 粗悪本 / 批評 / 日本における受容 / 評点本 / 水滸伝 / 中国白話小説 / 中国文学 / 明清小説 / 出版 / 漢籍 / 受容 |
研究成果の概要 |
本研究では、これまでほとんど顧みられることのなかった「粗悪本」に光を当てることで、日本における中国通俗小説の受容について、また中国通俗小説の出版に関する問題について考えるべく、国内に所蔵される中国通俗小説、特に明清時代に作られた『金瓶梅』の刊本について調査を行った。その結果、「第一奇書本」については、様々なバージョンが存在するものの、いくつかの系統に整理しうること、一方で龍谷大学図書館写字台文庫蔵本のような「つぎはぎ」されたテクストが存在することが明らかとなった。さらに調査の過程で浮上した問題として、こうした版本につけられる「批評」についても、初歩的な考察を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、日本国内に所蔵される様々な『金瓶梅』について、基本的な調査と整理を行うことができた。特に龍谷大学図書館写字台文庫蔵本については、今後様々な研究において示唆的なものとなりうる。また、特に「粗悪本」ともいうべき版本の調査を行う中で、通俗小説に付けられる「批評」の重要性にも改めて気づかされた。いかに刷りの状態が悪くとも、通俗小説は基本的には「評点付き」で紙面が構成されているのである。この問題については今後引き続き研究を進める予定である。
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