研究課題/領域番号 |
16K02594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 立正大学 (2018) 大東文化大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
中川 諭 立正大学, 文学部, 教授 (20261555)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 三国志演義 / 版本 / 二十四巻系 / 李卓吾本 / 鍾伯系本 / 英雄譜本 / 遺香堂本 / 李漁本 / 二十四巻系諸本 / 鍾伯敬本 / 呉観明本 / 版本研究 / 明代の出版 / 二刻英雄譜 |
研究成果の概要 |
『李笠翁批閲三国志』(李漁本)の主たる底本は遺香堂本であろう。しかし部分的に李卓吾本を底本にしている。『精鐫合刻三国水滸全伝』は、『三国志演義』部分が半葉十三行の原刻の「英雄譜本」と半葉十四行の「二刻英雄譜」本の二種類があり、それぞれ原刻本と翻刻本とがある。いわゆる「英雄譜本」には、実際には四種類が存在している。 『三国志演義』二十四巻系後期諸本のうち鍾伯敬本・英雄譜本・遺香堂本は、呉観明本を直接の底本としている。すなわち呉観明本から明末清初期の『三国志演義』版本の多くが派生しており、明末清初期の『三国志演義』版本の成立と出版を考える際に、呉観明本は決して軽視できない、極めて重要な版本である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『三国志演義』の二十四巻系後期諸本は、刊行年が比較的遅いことから、それほど重要視されてこなかった。しかし本研究をとおし、『李卓吾先生批評三国志』の中の呉観明本が、二十四巻系後期諸本の直接の底本となっていることが明らかになった。すなわち呉観明本は、明末以降の『三国志演義』諸本の基礎となった重要な版本である。明末期以降の『三国志演義』版本の変遷と出版状況について、重要な問題点を投げかけることになった。
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