研究課題/領域番号 |
16K02610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
安元 隆子 日本大学, 国際関係学部, 教授 (40249272)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ / 証言 / ドキュメンタリー / 独ソ戦 / アフガン戦争 / チェルノブイリ / スベトラーナ・アレクシエーヴィチ / 『亜鉛少年たち』 / 『アフガン帰還兵の証言』 / 証言と文学 / 文学を巡る裁判 / エピグラフ / 『亜鉛の少年たち』 / アフガニスタン戦争 / 国際主義 / 南部国境防衛 / 卑劣・不名誉な戦争 / ソビエト共産主義 / 最後の証人たち / ボタン穴から見た戦争 / 見ることと語ること / スベトラーナ・アレクシェービッチ / 女性兵士 / 『戦争は女の顔をしていない』 / チェルノブイリ原発事故 / 『チェルノブイリの祈り』 / ベラルーシ |
研究成果の概要 |
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの「小さき人々」の証言を集めた文学について、特に『戦争は女の顔をしていない』『最後の証言者たち』『アフガン帰還兵の証言』『チェルノブイリの祈り』を取り挙げ、その多声的テキストを分析考察した。その結果、そこにはアレクシェーヴィチの戦争や核に反対する強い意志が介在し、それが証言集の構成やそ証言を統括するエピグラムの導入などに反映されていることが明らかになった。、アレクシエーヴィチの作品が単なる証言集に留まらず文学となり得ているのは、こうした証言の積み重ねによって「物語」を創生していることによるという結論に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの作品はドキュメンタリー作品と呼ばれるが、ジャーナリズムの分野でのドキュメンタリーではなく、文学作品として成立し、読者に深い感動を与える。それはどうしてなのかを調査、考察した。その結果、証言という断片的なものを有機的に並べ替え、エピグラムの導入などを用いて「物語」を創り出していることを明らかにした。このようにアレクシエーヴィチの作品のメカニズムを詳しく解明する試みはこれまでなされておらず、本研究はアレクシエーヴィチ研究の嚆矢となる。
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