研究課題/領域番号 |
16K02616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般
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研究機関 | 青山学院女子短期大学 |
研究代表者 |
辻 吉祥 青山学院女子短期大学, 現代教養学科, 准教授 (50409588)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 優生学 / 国文学 / 比較文学 / 思想史 / 宮澤賢治 / 〈動物〉論 / 韓江(Han Kang) / 韓国文学 / 自然主義 / ハンセン病 / 動物論 |
研究成果の概要 |
本研究では、日本の文学的な諸領域が〈近代〉において最も根底的な対峙を迫られたと考えられる生物学ないし優生学イデオロギーとの衝突について、そこに生じた力学とその意味が、言説の詳細な分析を通して、論及されている。従来にない各国資料群が収集され、方法論的にも、特定の用語が存在するかどうかという素朴な実証主義を廃し、それらが文学に与えた影響の複合性について、多層的なコード転換、隠喩的な転位、投影、イメージの再生産構造などにおいて仔細に検証されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
依然として優生思想がその背景に関わっていると指摘される現今の問題の多さとその歴史的経緯の理解の混乱ぶりからすれば、本研究の緊要性は増したと言える。その論点は、われわれの「近代性」と骨絡みである自然史的発想の問題にあるが、それがどのように透明化し、見え難くなってしまったのかについて、近代における文学という感情の構造の装置を多言語的・歴史的アプローチによって分析することにより、その一端を明らかにした。
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