研究課題/領域番号 |
16K02632
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
原田 なをみ 首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (10374109)
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研究協力者 |
高山 智恵子
小薗江 聡
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 日本手話 / 条件文 / 統語論 / 意味論 / うなずき / ロールシフト / 言語学 |
研究成果の概要 |
従来、日本手話の条件文の特徴としては「前件(if節に相当)末尾に『うなずき』が見られる」という観察があった。データを分析した結果、日本手話の条件文には(A)うなずき型(B)ロールシフト型の二種類が存在することを明らかにした。(「ロールシフト (role shift; 以下 RS 」とは、日本手話話者が文を表出中、文中の人物の視線を取ることである。)その観察に基づき、日本手話の条件文の次の特徴を明らかにした。(1)手話言語の条件文は、うなずきを述部に表出するか、RSを用いることによって表出する。(2)RS型の条件文では、「軸」という談話役割が重要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、従来明らかでなかった次の2点が解明された。(1)日本語の条件文にはうなずき型とロールシフト型の2種類が存在する(2)うなずき型・ロールシフト型共に条件節の標識と時制との関連は見られなかった。むしろ、ロールシフトが条件節で用いられる場合、談話役割との関連が明確になった。日本手話(および他の手話言語)と音声言語の間で、時制辞の統語的役割が根本的に異なることを示唆する上で重要である。
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