研究課題/領域番号 |
16K02637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 藤女子大学 |
研究代表者 |
井筒 美津子 藤女子大学, 文学部, 教授 (00438334)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | final-tag construction / final particle / pragmatic marker / constructionalization / final position / right periphery / variational pragmatics / typology / pragmatic marker (PM) / PM sequencing / 文末詞 / 語用標識 / 構文化 / 右方周縁部 / 変異語用論 / 類型論 / 言語学 / 言語類型論 |
研究成果の概要 |
本研究では、語用標識を始めとする文末表現の現れ方に関して、通言語的・変異横断的な対照研究を行った。語用標識を発話末(右方周縁部)に含む文構造をfinal-tag constructionと見なし、量的・質的調査を通して、当該構文の定着化が二つの英語変種(アイルランド英語とアメリカ語)によって異なることを明らかにした。また、日本語と韓国語でも、final-appended structure(述部後に何らかの要素が存在している構造)の定着度に違いがあることを観察した。一方、日本語を含む東アジアの諸言語と英語において、文末詞や文末の語用標識の連鎖に類似した連鎖性が見られることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、文末詞が乏しいとされる英語(VO言語)にも、言語変種(アイルランド英語とアメリカ英語)により、語用標識(pragmatic marker)の文末詞的用法の発達に大きな差異があることを明らかにした。この方言的な差異は、日本語(OV言語)において、語用標識の文末詞化に地域差が観察されていることと近似している。また、言語類型的に類似している日本語と韓国語でも、文末要素の現れ方に違いがあることを観察した。このように同一言語の方言や類型論的に近い言語間でも文末詞の発達に違いがあるということを明らかにすることによって、文末詞的要素に起因する方言摩擦への本質的理解の一助となることが期待できる。
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