研究課題/領域番号 |
16K02660
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
渡辺 己 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30304570)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | スライアモン語 / セイリッシュ語 / 焦点構文 / 情報構造 / セイリッシュ語族 |
研究成果の概要 |
本課題は,北アメリカ先住民諸語のセイリッシュ語族スライアモン語を対象とし,その焦点構文について,現地調査を通して得た資料をもとに,記述することを目的とした。中でも特に,いまだ解明されていない次の4点を重要な問題として設定し,それぞれの解明に向けて調査研究をおこなった:(1)焦点構文の冒頭に出るコピュラ的な語の性質,(2)焦点が当てられた名詞項の排他性,(3)焦点構文のプロソディー,(4)談話における焦点構文の機能。特に(2)の排他性の問題について,2種類ある焦点構文のいずれもが排他性を有さないことが分かったことは大きな成果だったと考えられる。これは同語族の他の2言語で指摘されたことと重なる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スライアモン・セイリッシュ語(以下,スライアモン語)は,北アメリカ先住民諸語のひとつであり,音声・音韻および文法において非常に興味深い現象を数多く見せる言語であり,その研究は人間言語の多様性を理解するうえで重要である。しかし,流暢に話せる話者はすでに一握りの高齢者に限られ,同言語の調査研究は急務である。本課題では,同言語の構文の中でも,いわゆる焦点構文と呼ばれるものを対象とした。あるまとまった談話の中で,何かに特に焦点を当てて強調する時に,スライアモン語では,そこに音声的な強調を施すのではなく,2種類の構文を使うことによって強調をする。
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