研究課題/領域番号 |
16K02663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
堀 博文 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (10283326)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 形態論 / 統語論 / 名詞修飾構造 / 類別辞 / 状態動詞 / 活格型言語 / ハイダ語 / 北米先住民諸言語 / 活格言語 / 連体修飾構造 / 北米先住民諸語 / 文法記述 / 言語学 |
研究成果の概要 |
本研究課題は,カナダのブリティッシュ・コロンビア州北西部のハイダ・グワーイ(クィーン・シャーロット諸島)で話されるハイダ語の文法記述とおよそ100年の間に生じた言語変化を探ることを主たる目的とするものである。 文法記述の面では,動詞形態法に関係する接辞の機能を明らかにするとともに,連体修飾構造を詳細に記述することを試みた。また,過去に蒐集されたハイダ語資料の整備を図るとともに,それらに反映されるハイダ語と現代の話者のそれを比較し,とりわけ動詞形態法における著しい変化を記述した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の成果の意義は,ハイダ語のいくつかの文法事象に関して,先行研究では十分に扱われていなかった問題を明らかにし得た点,あるいは,それらとは違った視点から分析した点にある。例えば,類別接頭辞が名詞の指示対象を個別化する働きを有し,それが類別一般の本質的な機能であること,また,状態化接尾辞の機能が「事態の状態化」と「事物の状態化」を表わす動詞を派生すると統一的に説明したこと,更に,連体修飾構造の記述に際して疑似的名詞節なる単位を導入した点などが成果の大きな特徴であるといえる。 加えて,こうした基礎的な記述の積み重ねは,消滅する可能性の高いこの言語を保存ためにも大きな意義をもつと思われる。
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