研究課題/領域番号 |
16K02680
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
富平 美波 山口大学, 人文学部, 教授 (00188799)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 中国語学 / 音韻学史 / 音韻学 / 明清 / 門法 / 中国語 / 音韻 / 学史 |
研究成果の概要 |
『続通志』は清の乾隆帝の命により編纂された、『通志』(宋の鄭樵編)の改訂版であるが、そのうち「七音略」は音韻の概論にあたる部分である。第1巻には24図から成る韻図が収録され、第2巻と第3巻には門法の解説が掲載されている。韻図は、『康煕字典』巻首の「等韻切音指南」とほぼ一致する内容を持ち、それが反映する音韻体系は、『通志』「七音略」の43転の韻図のそれと比較して韻の部分が相当簡略になったものである。門法は、文章による解説の他に、「格子」と呼ばれる門法図28図を含む。このような形式で門法を詳述する目的は、当時の学者たちに旧来の反切を正確に読解させることにあったと思われる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の主な目的は、明末から清に至る時期の中国の音韻学が、その先端的な部分はひとまず置き、一般的にどのような状況にあったのか、その一端を明らかにすることにあった。研究対象として『続通志』「七音略」を選んだのは、それが清の乾隆帝の勅命によって編纂されたものであり、当時としての穏当な解釈が示されていると想像された故であるが、その実質は、明時期を通じて広く使用された韻図『切韻指南』の改訂版と、同じく明時期に始まった図表化の手法を取り入れた門法解説によって音韻体系と反切法を概説しているというものであった。旧来の反切の読音を求めやすくする点に主眼を置いた音韻学の需要があった事情がうかがわれる。
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