研究課題/領域番号 |
16K02695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 麗澤大学 |
研究代表者 |
笹原 健 麗澤大学, 外国語学部, 講師 (10438921)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 上ソルブ語 / 文らしさ / 文末表現 / 言語接触 / 情報構造 / 語順 / モダリティ / 言語学 / 危機言語 / 文論 |
研究成果の概要 |
上ソルブ語では,主語以外の必要十分な文要素を明示していれば,「文らしさ」が満たされ,文が成立する。しかし,文が完結したあとに何らかの文要素が現れることがある。このような要素の出現はまれではない。これらの要素は,(a)話者の態度を表す要素と(b)話者の態度を表さない要素に分類できる。(a)の典型例は付加疑問であり,(b)の典型例は情報の付け足しや言い換えである。上ソルブ語と上ソルブ語話者のもう一つの母語であるドイツ語を対照してみると,両言語のあいだに類似性が見られる。これは長期にわたる言語接触によるものと考えられるが,人間言語一般に該当する可能性もある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上ソルブ語のある発話が文として成立するか否かは「文らしさ」を満たしているかどうかによることを提案した。この基準は言語によって異なる可能性があるが,言語一般について考えるべき観点である。また,上ソルブ語のように少数民族言語の文法研究においては,当該の文法現象のみに着目するだけでは問題の解明に到達できない場合がある。本研究では,ソルブ人のたどってきた歴史ならびに民族アイデンティティを含めて考察することを実践した。このような視点は少数民族言語研究の発展に寄与するものである。
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