研究課題/領域番号 |
16K02698
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
猿橋 順子 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (10407695)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マルチリンガル / 公共空間 / コミュニケーション秩序 / エスノグラフィ / 言語政策 / 言語管理 / フェスティバル / ディスコース分析 / マルチリンガリズム / 相互作用秩序 / 国フェス / 国際コミュニケーション / 多言語 / グローバリゼーション / エスノグラフィー / 国家 / 異文化 / ディスコース / 社会言語学 / 移民 / 言語マネジメント / 言語対応 |
研究成果の概要 |
多言語公共空間の相互作用秩序を探究するために、首都圏の大型公園等で開催される「国フェス」で実地調査を行い、以下の知見を得た。第一に、当該国を代表する言語とその文字は文化資源として広く活用されるものの、準備段階では日本語が優勢となる傾向がある。第二に当該国独自の文化を紹介する際に、ディスコースネットワークの転換が認められた。たとえば、厳しい自然と社会経済的環境から、弱い存在である子どもを守るものと描かれる医薬品が、日本への流通を訴求する際には「オーガニック」や「美白」のディスコースに結びつけられる等である。第三に運営側が想定している言語政策と、実際に展開される言語政策には乖離が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
実地調査を行った15の「国フェス」は、いずれも言語管理や言語対応、言語政策について明文化された方針等を備えていなかった。本研究の知見は「国フェス」を担う人々が、将来的に、どのような言語・コミュニケーション場を理想とし、そのためにどのような準備や対応が必要であるのかを検討する上で、ヒントとなることが期待される。 また、本研究では、多言語公共空間のダイナミズムを抽出するための方法論的な試行により、その限界や課題も明らかになった。不特定多数の人が出入りする場での力動を完全に把握することは不可能だが、複数の分析方法を組み合わせて用いることで、事例研究の蓄積から一般化可能性を検討することは可能である。
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