研究課題/領域番号 |
16K02709
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
黒沢 宏和 近畿大学, 法学部, 教授 (20264468)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 古高ドイツ語 / ラテン語 / 聖書翻訳 / タツィアーン / モダリテート / 直説法 / 接続法 / 法 |
研究成果の概要 |
聖書がラテン語から古高ドイツ語へと翻訳される場合、言語学的観点から見れば、両者の違いはどこにあるのか?報告者は、その言語学的差異は古高ドイツ語の副文に現れる接続法ではないか、と考えた。なぜなら、古高ドイツ語の副文では接続法が多用されるからである。ただし、この接続法がモダリテートを伴うケースは極めて稀で、表現内容からすれば直説法と何ら区別されない。 そこで本研究では、先ず古高ドイツ語の副文に現れる接続法が如何なる場合にモダリテートを有するのか検証し、そのプロセスを解明する。次に、古高ドイツ語テクストにおいて話法化されている箇所こそが、両言語間に存在する文体的差異であると指摘する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラテン語と古高ドイツ語のテクストを精査すると、法(Modus)の一致・不一致が散見される。古高ドイツ語において頻繁に現れる接続法は、形の上ではなるほど接続法だが、意味の上では直説法と何ら変わらない。ごく稀にモダリテートを伴った接続法が現れるが、この箇所こそが言語学的観点から見れば、両言語間に存在する違いであることを指摘し、オリジナル言語の内容を正確に表現することが求められる聖書翻訳の歴史に一石を投じた。
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