研究課題/領域番号 |
16K02725
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
熊谷 滋子 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (30195515)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 東北方言 / イメージ / ステレオタイプ / メディア表象 / ジェンダー / 方言イメージ / 方言の価値 / 標準語イデオロギー / 「女ことば」イデオロギー / 地域ドラマ / メディア / 標準語 / 周縁化 / 言語イデオロギー / 方言 / 翻訳 |
研究成果の概要 |
本研究は、方言蔑視の強かった高度経済成長期頃に比べ、方言の価値が高まったとされる今日においても、ドラマ、娯楽番組などのメディアを通して、地域方言をめぐるステレオタイプが再生産されていること、特に東北方言は「田舎・粗野・下層・老人」といったマイナスイメージが依然としてみられることを明らかにした。マイナスイメージをもたせたメディア表象による現実社会における東北方言話者への悪影響が少なくないと考えられ、東北方言母語話者のコンプレックスを強化してしまう恐れがある。多様性が叫ばれる社会において、このような方言イメージを再生産するメディアのあり方について、より一層の改善を求めるべきであることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、1990年代以降、メディアが方言を積極的に利用するようになって以来、方言ブームを作り出し、方言はいいもの、大切なものという意識をつくってきたかにみえる。しかし、その内容は、例えば、東北方言は「田舎・粗野・下層・老人」といった、依然からあるマイナスイメージをもったものである。ドラマのヒロインには不向きなままである。このようなイメージは、東北方言母語話者にとっては、いわゆる方言コンプレックスを解消するどころか、強化してしまうものとなっている。このようなメディア状況を改善するための手がかりの具体例を示すことで、より分かりやすく伝え、特にメディアに従事する関係者に対して、改善を促したい。
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