研究課題/領域番号 |
16K02735
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
福島 みどり (天野みどり) 大妻女子大学, 文学部, 教授 (10201899)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 構文 / 自動詞構文 / 他動詞構文 / ノヲ / ノガ / 逸脱 / 逆接 / 容認性 / のが / のを / 意味拡張 / 接続助詞的 / 逸脱構文 / 対人関係的意味 / ヴォイス / 恩恵構文 / 行為要求 / 中断節 / 自他 / 接続助詞 / 自動構文 / 他動構文 |
研究成果の概要 |
実際の言語使用場面では、逸脱的な特徴を持つ文も出現する。そうした文の生成や意味理解には構文的知識が重要な役割を果たすということを、逸脱的な自動詞構文・他動詞構文の考察によって明らかにした。 逸脱的な「のが」「のを」の文は、ともに逆接を表すように見えるが、それぞれに自動詞構文が持つ「変遷的な」意味、他動詞構文が持つ「対抗動作的な」意味を引き継ぎ、その意味から離れるのに従って、許容度は落ちるのである。 こうした逸脱的な特徴を持つ文の意味理解に関する非母語話者との比較調査から、母語話者は構文的知識を鋳型とし、柔軟な意味理解をすることも明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構文全体に慣習的に固着している意味の問題やその意味からの拡張の問題について、現代日本語の基本的構文である自動詞構文・他動詞構文により考察することは、日本語の観点から普遍的な構文研究理論を構築するために有益である。 母語話者は構文的知識を鋳型として用いて柔軟に意味理解するのに対し、非母語話者は、上級日本語学習者であっても構文的知識を規範としてのみ捉え、柔軟な解釈をしないという調査結果は、構文的知識研究から外国語教育のありかたに対して貢献するところがある。
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