研究課題/領域番号 |
16K02739
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
尾谷 昌則 法政大学, 文学部, 教授 (10382657)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 言語変化 / 類推ネットワーク / 文法化 / 認知言語学 / 用法基盤モデル / 接続詞化 / 副詞化 / 類推拡張 / 動的用法基盤モデル / 構文 / 日本語 / 接続詞 / 語用論 / 副詞 / 口語資料 / コーパス / 日本語学 / 文法 / 口語 |
研究成果の概要 |
雑誌『キネマ旬報』(復刻版)を5年分、さらに雑誌『世界』を約36年分スキャンしてOCR化したことで、昭和期の日本語の簡易コーパスを作成することができた。また、「なので」が接続詞化した現象について、その変化のプロセスが5段階に分けられること、発話調整機能を高めるという語用論的動機があったこと、逆接の「なのに」に比して「引っ張り効果」が乏しかったために、「なのに」よりも接続詞化が遅れたことなどを明らかにした。さらに、「案外」と「意外」の副詞的用法については、「意外と」よりも「案外と」の方が早く出現していたこと、「意外と」が「案外と」からの類推によって生まれた可能性が高いことなどを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新しい語形が出現したプロセスを詳細に記述・分析することで、それを単なる誤用としてではなく、言語学的に妥当な出現理由があることを示すことができた。また、新語形が出現する際の動機付けとして、類推ネットワークモデルによる説明が有用であることを示すことができた点は、認知言語学理論にとって大きな成果となる。加えて、本研究で構築できたプライベートコーパスは、日本語の言語変化を研究する上で、今後も非常に利用価値が高いものであり、学術的にも一定の意義があると言える。
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