研究課題/領域番号 |
16K02758
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
野口 徹 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (20272685)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 再帰形式 / 照応 / 文法化 / 意識主体性 / 意識主体照応性 / 束縛理論 / 再帰代名詞 / 生成文法 / 再帰化 / 再帰性 / 生成文法理論 / 統語論 |
研究成果の概要 |
日本語には多数の再帰形式が存在するが、それぞれが文法とどのように関連づけられるのか、従来明確にされていなかった。本研究では、「自身」と「自己」が統語的に述語を再帰化するのに対し、「我」や「身」のような和語は語彙的な仕組みを用いて述語を再帰化する形式であることを確認した。また、「自身」と「自体」は名詞句内の焦点として位置付けることができる。「自分」については、Nishigauchi (2014)の分析によれば、統語的な束縛を受ける意識主体照応形であることになる。以上のように、日本語の再帰形式を文法のモジュールに分散させて特徴付けることが可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再帰形式を複数用いる言語は多数あるものの、日本語のように歴史的経緯により、和語と漢語のような語種に応じて再帰形式を使い分ける言語は稀である。再帰形式は束縛理論を中心として、文法理論の枠組みを考える上で長年にわたり重要な役割を果たしてきた。その一方で、日本語の多様な再帰形式の性質を包括的に捉える仕組みは十分に検討されてこなかった。本研究はこの検討課題について、一定の方向性を示した点で意義のあるものと言える。
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