研究課題/領域番号 |
16K03005
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
史学一般
|
研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
大久保 由理 日本女子大学, 人間社会学部, 助教 (20574221)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 南方移民 / 「大東亜共栄圏」 / 拓南 / 沖縄 / 台湾 / ジェンダー / 大東亜共栄圏 / 南洋移民 / 拓南訓練所 / 移民教育 / 日本史 / 世界史 / 移民 / 帝国史 / 教育 |
研究成果の概要 |
本研究は、南方資源獲得等を目的とした南方移民「養成」政策が、内地のみならず沖縄や植民地台湾でも実施されていたことに着目し、内地における政策と比較することで、日本帝国の南方支配における各地域の役割の違いを示し、植民地間の比較や連携を明らかにする帝国史研究に貢献することを目的とした。 調査の結果、沖縄県立拓南訓練所は「沖縄移民発祥の地」として南方移民送出実績のあった金武村に設置され、沖縄県側も政府の南方移民政策に呼応し「貢献」しようとするものであった。台湾では「農業戦士」「工業戦士」の形で養成され、女性移民の養成もあったことから、満州移民の「大陸の花嫁」政策とも呼応する可能性が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、日本帝国内地における南方移民「養成」政策が、「内国植民地」沖縄県や、植民地台湾でも実施され、沖縄ではそれまでの南方移民の実績の上に帝国への「貢献」として実施され、台湾では南方支配の人的資源養成として実施されるなど、内在的・外在的に特徴を持つことを示した。学術的には、植民地間の移動や連携のありようを示す帝国史研究に貢献しただけでなく、特に台湾においては女性の南方移民養成機関があったことから、満州の「大陸の花嫁」政策との関連性がうかがわれ、ジェンダー的観点からも重要な視点を提供した。「日本史」にとどまらない拡がりを持つテーマであり、社会的意義が大きい。
|