研究課題/領域番号 |
16K03013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
坂江 渉 神戸大学, 人文学研究科, 非常勤講師 (00221995)
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研究分担者 |
古市 晃 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (00344375)
高橋 明裕 立命館大学, 文学部, 非常勤講師 (90441419)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 風土記 / 荒ぶる神 / 祟り神 / 口承 / 始祖伝承 / 祭祀 / 王権 / 地域編成 / 地域社会 / 現地調査 |
研究成果の概要 |
本研究は、風土記の「荒ぶる神」の鎮祭伝承について、現地調査を踏まえた分析を加えた。その結果は次の通りである。伝承地の多くは、交通の難所であり、かつ経済・軍事上の要地であること、本伝承は、風土記編纂時に、伝承比定地で、特定氏族が神祭りを行っている縁起と地域掌握している正統性を、始祖の功績の語りを通じて示そうとする神話であること、伝承中にみえる定型句は、聞き手に対して信憑性を持たせようとする口承の名残りであること、祭主一族は、倭王権により計画的に派遣され、その時期は、対外的危機が高まる6世紀半ば頃であること、派遣策そのものは、倭王権による地域編成策の一環をなすと考えられること、などの点である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来、交通祭祀研究や往来者による境界祭祀論の立場で取り上げられてきた「荒ぶる神」の伝承を、地域社会の居住氏族の側で語られていた始祖伝承の一類型として捉え直した点に、最大の学術的意義がある。 また日本の在来信仰においては、祇園信仰や疫病神信仰などに典型的にみられるように、「祟り神」や「荒ぶる神」は、丁重な祭りを繰り返すことを通じて、かえって祭る者の「守護神」に転換する現象がみられる。「荒ぶる神」の鎮祭伝承は、その嚆矢として位置づけられるものである。これを見出した点にも、本研究の社会的意義がある。
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