研究課題/領域番号 |
16K03038
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 伸之 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (40092374)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 地帯構造 / 分節構造 / 社会=空間構造 / 身分的周縁 / 全体史 / 「日用」層 / 巨大都市近郊 / 海面利用 / 江戸の周縁社会 / 分節的把握 / 民衆世界 / 都市史 / 比較類型把握 |
研究成果の概要 |
本研究は、江戸南部近郊の荏原郡東半域に相当する品川領と六郷領を対象に、当該地帯臨海部における分節的な社会=空間を把握し、そこでの民衆世界の存立構造を把握しようとする試みである。ここでの成果は以下のようである。(1)南品川宿から隣村大井村、品川猟師町、東海道沿いの街村域、臨海部海付村落、さらには多摩川河口部の八幡塚村や羽田村などの検討素材について、史料の所在状況の把握と一部史料の収集を図った。(2)臨海部海付村落の中で、特に三大森村を中心に、海苔生産の進展や、加工・流通構造の様相を解明し、併せて、幕末から近代における展開動向を見通し、その歴史的特質を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、これまで専ら都市域内部に視野が限定されてきた巨大都市江戸の周縁部や郊外に注目し、都市と周縁域との関係を歴史的に把握するための前提として、その社会=空間構造を分節的に把握しようとする試みである。今回、特に解明を進めた臨海部海付村落における海苔生産や貝類採取の問題は、これまで巨大都市江戸との関係において論ぜられることは稀であり、江戸周辺部の社会=空間構造分析の持つ射程についての問題提起となった。また、臨海部における海苔場所が高度経済成長期にほぼ消滅し、大半は埋立地となって現代都市インフラの一部を構成するに至ったが、その歴史的意味合いを考える素材を提供することができた。
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