研究課題/領域番号 |
16K03048
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
河西 英通 広島大学, 文学研究科, 教授 (40177712)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 社共合同 / 人民民主主義 / 人民戦線 / コミンフォルム批判 / スターリン批判 / 六全協 / コミンテルン批判 / 日本共産党 / 日本社会党 / 日本史 / 思想史 / 政治学 |
研究成果の概要 |
戦後に社会党左派と共産党の間で展開された社共合同運動に関して、従来、東欧の人民民主主義・人民戦線・社共合同の影響を受け、共産党による社会党員包摂という理解がされてきた。本研究は主には共産党側の資料に依拠しながら、その基本的な推移、運動の地域的展開、合同思想の分析、1960年代以降の政治運動に及ぼした影響などについて検討した。その結果、社共合同運動は革新政党間の組織合同問題にとどまらず、東アジア戦後史にとっても重要なモメントを有していたこと、合同思想の背景にスターリン批判が明確に存在していたことなどが明らかになった。研究成果は2018年度末に『「社共合同」の時代』(同時代社)として刊行した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後政治史研究において社共合同運動研究はほとんどなされなかった。本研究によりその基本的推移、全国的な展開状況、戦後史における歴史的意味が明らかにされた。とくに革新政党運動の多様な展開を単純な政党間関係にとどめることなく、地域社会における様相にまで降りて分析した点は学術的意義があると考えられる。現代政治における政党運動の意味を考えるという社会的意義も有している。 本研究の成果は近年さかんな1950年代史研究にはずみをつけるだけではなく、1960年代以降の政治史を考えるうえでも広い視野と長い射程を有している。また、社共合同運動を東アジア史の中に位置づけたことで、比較史の観点から生まれた。
|