研究課題
基盤研究(C)
本研究は、日本の近世において、17世紀に比して認識・評価が低い19世紀の水利土木事業・農業基盤整備事業について、熊本藩・萩藩・松代藩に特徴的な「事業申請・許認可に関わる原文書綴り込みの藩政簿冊」を軸に体系的な解析・検証作業を行い、明治維新の直前段階、19世紀の日本近世に、厖大な数量にのぼる水利土木事業・農業基盤整備事業の全国的高まりがあった事実を データで示し、17世紀の領主側主導の事業とは違う、地域の公共的な事業、公共財として農業インフラ整備が志向される地域社会の事業メカニズムについて解明することを目的にしている。平成28年度は熊本藩・萩藩・松代藩に特徴的な「事業申請・許認可に関わる原文書綴り込みの藩政簿冊」を解析した。