研究課題/領域番号 |
16K03052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
東 幸代 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (10315921)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 日本史 / 近世史 / 流通史 / 琵琶湖 / 舟運 |
研究成果の概要 |
本研究は、18世紀中期以降の琵琶湖舟運の展開について検討するものである。その最大の成果は、舟運の衰退時期とその理由の解明である。通説と異なり、舟運衰退の開始は18世紀半ばである。また、衰退理由の一つは、全国的な不況を受け、北国筋の荷主が諸失費を避けるために上荷や下荷を大坂に直漕し、その結果、近国の米穀が地売りに出されたことで、琵琶湖舟運の荷物が減少したことである。二つ目は、全国的な諸物価の高騰により、船用材木や鉄類が入手困難となり、船の造替が不可能となったことで、船数の減少や船規模の縮小を招いたことである。琵琶湖舟運の衰退が、当該期の全国的な景気動向に左右されていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、18世紀中期以降の琵琶湖舟運の展開について、地域に残る古文書の分析を通して検討した。一つ目の大きな成果は、通説の見直しができたことである。従来、琵琶湖舟運の衰退は西廻り航路の成立が招いたとされたが、検討の結果、浦々が不況を訴える時期は、それから1世紀を経た後であることがわかった。また、その衰退が、当該期の全国経済の動向と密接に連動していることも明らかとなった。二つ目の成果は、舟運にかかわる社会集団の動向を明らかにすることができたことである。
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